病院紹介(2022年)


 山都町包括医療センターそよう病院の位置する山都町は、南阿蘇外輪山と九州脊梁の間、九州本土のほぼ中央に位置しており、一級河川の緑川と五ヶ瀬川の水源にもなっています。熊本県最高峰の国見岳(1739m)も本町にあります。人口は約13,000人ですが、面積が545km2で県内3位、町村としては最大の広さで、救急車の搬送や、訪問診療、訪問看護などに奮闘しています。そよう病院の標高は580mで、夏でも涼しく、蝉の種類も異なり、ヒグラシがカナカナと鳴いています。冬の最低気温は -10℃で、病院周囲がスキー場のようになります。研修医は、ソロキャンプやスノボを楽しんでいるようです。
 当院は、山都町唯一の公立病院として、また上益城郡唯一の救急告示病院として、さらに県指定の僻地医療拠点病院として、地域に根ざした医療機関としての医療サービスを提供するだけでなく、国民健康保険診療施設(国保直診)として、医療に加えて保健(健康づくり)、介護、福祉サービスまでを総合的、一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の拠点として活動しています。また、2022年度、日本神経学会の認定教育関連施設の指定を受け、脳神経内科専門医を目指す医師の研修も可能となりました。また、2023年度には日本内科学会認定制度教育関連病院に認定される予定です。
 病床数は57床で、2021年度の平均稼働率は80.3%、平均在院日数は16.3日で急性期病院としての役割も担っています。年間総入院患者513人の平均年齢は78.3(24〜101)歳と高齢ですが、80歳代でも農業に従事されて、90代でも自力歩行されるADLレベルの高い方が多いのが特長です。救急は年間延べ226台の救急車搬入を受け入れています。リハビリテーション科では、6名の理学療法士と作業療法士が、入院および外来患者のリハビリを行い、透析は10床で、年間3,732人の透析を行っています。山都町唯一の訪問看護ステーションを運営し、在宅診療、看取りにも尽力しております。
 常勤医は5名で、さらに、名誉院長の水本誠一先生や、熊本大学病院の地域医療支援機構、熊本県のへき地医療支援機構、熊本県庁からの支援により、内科、外科、総合診療科、脳神経内科、消化器外科、整形外科、循環器内科、代謝内科、眼科、神経精神科、歯科口腔外科などの診療を行っています。

最終更新日 20230227